「監査法人の原点」

気になっていたタイトルなので、いつかは手にすると思っていた本です。
ただ、この本は、監査経験のある会計士または被監査会社で監査対応した経験のある方以外には一読でピンとこない内容が多いと思います。
監査の仕事内容の解説本ではないからです。


「自由職業人」であるべき会計士が大手監査法人の急速な巨大化の中で公務員化していく道筋が書かれています。
その意味で、現場裁量のある「自由職業人」としての力が発揮できる適正規模を著者が求めたのは首肯できます。
弁護士事務所も大規模化しつつありますが、同様の問題が出始めているのではないでしょうか。


監査法人の中では、監査経験しかない人はつぶしがきかないと言われる風潮があると聞きますが、本来はコミュニケーション能力や問題解決能力が必要とされるコアな部門のはずだと思います。



監査法人の原点 (経営者新書)

監査法人の原点 (経営者新書)