債券の価格と利回り

イタリア国債の利回りが7%を超え危険水準に、などの記事を目にすることが多い昨今ですが、これはイタリア国債が売られて価格が下落し、逆に利回りは上昇していることを示しています。また、フランスやスペインなどのユーロ圏の国債利回りも上昇しています。


ところで、日本の国債はどうなっているでしょうか。
残存期間10年近くの指標銘柄の利回りは日々日経新聞でも目にすることができますが、その他の年限も含めた利回りを簡単に確認するとき、私はBloombergのサイトをよく利用しています。


Bloomberg 金利/債券


10年で1%を切るか切らないかの過去最低水準です。価格がほとんど100円を超えており、買われていますね(2011年11月24日現在)。


さて、これだけ金利が低下すると、退職給付債務(原則法)の割引率が気になるところです。
割引率を見直さなくてよい一定の範囲があるとはいえ、これだけ低下すると、このまま期末を迎えれば割引率を見直さざるを得ないところがかなり出てくるでしょう。
そうなれば、退職給付債務が増加し、未認識債務も増える結果、将来的な退職給付費用も増加していきます。


欧州債務危機の状況に目が離せない状況が続きます。